いよいよキャンプシーズン本番!
普段はあまりアウトドアをしない方も、みんなと楽しく外でバーベキューやキャンプに行こう!って気分になる感じ、ありますよね。
でも、そんな中に潜んでいる危険が「食中毒」。
今回は、食中毒の原因や、発生させないための予防法などについて書いていきます。
キャンプに限らず、日常でも役に立つ内容ですので最後までお付き合いください。
・食中毒の種類・特徴や予防法を知りたい人
・キャンプ中の食中毒について知っておきたい人
・これから野外で食事を楽しむ予定がある人
食中毒とは
食中毒とは、細菌やウイルスなど食中毒の原因となるものが付着した飲食物の摂取で起こる腹痛、下痢、発熱、嘔吐などの症状、健康被害の総称のことです。
原因によって症状や症状が出るまでの時間、また対処法にも違いがあります。
食中毒の原因は主に細菌とウイルスがあるけど、実はそれぞれ流行時期に違いがあるねん。
細菌性食中毒・・・6月~9月
ウイルス性食中毒・・・12月~4月
気温や湿度が高い時期が多いと思ってたけど、ウイルス性食中毒は寒い時期に流行するんですね。
一年通してキャンプでの食中毒に気をつけなあかん
食中毒の原因
細菌性食中毒
高温多湿によって増殖した細菌が原因で発症する食中毒です。
腸管出血性大腸菌(O157)、カンピロバクター、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などが一般的な原因として知られています。
これらの細菌は多湿環境を好み、気温30~40℃で活発に増殖します。
だから梅雨時期から夏にかけての6月~9月は細菌性食中毒が増えるんや。
ウイルス性食中毒
ウイルスが原因で発症する食中毒です。
低温・高温、乾燥といったあらゆる環境で生存するのが特徴で、寒い冬に流行する傾向があります。
ウイルス性食中毒の原因の代表格といえばノロウイルス。
実は原因別食中毒年間患者数で第一位、食中毒1件当たりの平均患者数が36.0人(厚生労働省HPより)で大規模な食中毒になりやすいのも特徴です。
冬場の食中毒って油断しがちですけど実は多いんですね!
食中毒の特徴
食中毒の原因によって潜伏期間や症状、感染経路も様々です。
一覧でまとめると以下の通りです。
潜伏期間 | 症状 | 特徴 | 生息場所・感染経路 | |
腸管出血性大腸菌(O157) | 3~4日 | 腹痛、下痢、血便、脳症の症状 | 感染力が強い | 家畜や人の腸内 |
カンピロバクター | 2~7日 | 腹痛、下痢、発熱 頭痛、めまい、倦怠感 | 乾燥に弱い | 牛・豚・鶏の消化器内に生息 |
サルモネラ菌 | 8~48時間 | 嘔吐、腹痛、下痢 小児では意識障害、菌血症 高齢者は急性脱水症状、菌血症 | 乾燥に強い 感染力が高い | 牛・豚・鶏の消化器 |
黄色ブドウ球菌 | 0.5~6時間 | 嘔吐、腹痛、下痢 | 熱にとても強い | 人間の皮膚・鼻腔・咽頭・腸管 人を取巻く環境中に広く生息 |
ノロウイルス | 1~2日 | 吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、微熱 | 冬に多発 | 感染者が調理した食品 感染者の二次感染 |
ご覧の通り食中毒の原因によって、潜伏期間や症状、感染経路も異なります。
また、対処法も違うので、これらの症状が確認されたらすぐに病院で診てもらいましょう。
食中毒の予防法
食中毒予防の三原則
食中毒を予防するための三原則ってのがあるんや
初めて聞きました。今、勝手に作ったんですか?
ちゃうちゃう~
厚生労働省のHPにも載ってる確かな情報やで!
・つけない(清潔・洗浄)
・増やさない(迅速・冷却)
・やっつける(加熱処理)
これらの予防行動をすることで食中毒を遠ざけるんや。
詳しくみていくで!
つけない(清潔・洗浄)
手を洗う
菌やウイルスを食べ物に付けないためには手洗いが大切です。
手洗い用洗剤を泡立てて丁寧に手を洗いましょう。
最近では消毒用アルコールありますが、ノロウイルスには効果がありません。
すぐに手が洗えるようにサイトにウォータータンクを置いとくと便利!
調理の時の注意
生肉を切ったあと包丁やまな板を洗わずにそのまま野菜などを調理すると、野菜に菌が付着します。野菜から調理することで菌の付着を防げます。
焼く箸と食べる箸を分ける
肉を焼くときは焼く時の箸と食べる箸は使い分けましょう。
勿論、焼けた肉を生肉が乗ったお皿で食べることは危険です。
細菌を増やさない(迅速・冷却)
冷蔵環境を確保する
サルモネラ菌は10℃以下の環境で活動が弱まります。
生肉、生魚、卵、生菓子などは保冷力の高いクーラーボックスで保存しましょう。
クーラーボックスは2個使いがオススメ!
それぞれ「食材専用」と「それ以外」に分けて使うんや。
食材専用ボックスの開閉回数を減らして冷蔵環境を保つっていう作戦や!
細菌をやっつける(加熱処理)
加熱で殺菌
殆どの細菌やウイルスは熱に弱いので、しっかりと過熱して食べることが食中毒を防ぐ第一歩です。
バーベキューなど肉を焼くときは、肉の色が変わるまで熱を通すのが殺菌の目安です。
鶏のたたきとかローストビーフなんかは気をつけなあかんな
まとめ
食中毒は年間を通して身近に潜む危険で、特に細菌性の食中毒はキャンプが盛んになる時期に流行します。
折角のキャンプで食中毒が出ないように「食中毒予防の三原則」を守って楽しい時間を過ごしてください。
ではまた!
<参考資料>
厚生労働省
食中毒
NIID国立感染症研究所
食中毒と腸管感染症
農林水産省
食中毒は年間を通して発生しています